Everyday Birthday: 7月 2012

2012年7月31日火曜日

トマトの育て方

一株のトマトが1万個以上の実をつけるという
魔法のような農法があります。

これは土を使わずに水の中で空気と液肥を循環し、
植物にとって最適な環境を整えると、どんどん成長するという
野沢茂雄さんが考えたハイポニカ農法で作られたトマトのこと。

トマトにはもうひとつ、すごい栽培方法があります。

それはやせた土で必要最低限の水や液肥を与え、
植物が飢えるぎりぎりの状態に追い込むと、
かえって糖度や栄養が詰まったトマトになるという
永田照喜治さんが考えた永田農法。

ストレスを取り除いて成長をうながすハイポニカ農法と、
ストレスを与えて生命力を高める永田農法。


方法はまったく真逆に見えますが、
どちらも自然の力を最大限に引き出すという理念は同じです。


ひと粒の種には、計り知れない可能性が宿っているのですね。


でも種は、それだけでは芽を出しません。

芽を出すには土が必要だと、ふつうは思いますが、
本当に必要なのは、水と栄養と光なのかも知れません。


そして生きようとするイシ(意志)が大事なんです。


ぼくらの中にも、たくさんの可能性が宿っています。

糧と希望があれば、どんな環境でも実を結ぶ。

そこから生まれたトマトは、どちらもきっと美味しい。



野沢茂雄・著

2012年7月19日木曜日

狭い道をゆきなさい


東京の板橋区立美術館で、イタリア・ボローニャ国際絵本原画展が開催されています。
そちらのワークショップで、絵本作家の駒形克己さんを講師に招いたセミナーに参加しました。

駒形さんはブルーノ・ムナーリのようなデザイン性の高い絵本で有名で、ぼくには憧れの作家のひとりでした。
そんな先生に作品を見てもらえるのは、滅多にないチャンスです。

先生のアドバイスは、相手の良い所を一生懸命見つけてくれる感じでした。

ぼくに対しても、これだけ描ける人なんだから、もっと追求しなさいといったようなお話でした。

先生は絵本を描く前、日本デザインセンターで永井一正さんという大御所のデザイナーの元で仕事をされていました。
そこを退社される際に、永井さんにもらった言葉が今も胸に残っているそうです。

狭い道をゆきなさい

狭い道を一生懸命進んでゆけば、やがて大きな道が拓けるから。
そういって、悩めるぼくを励ましてくださいました。

セミナーに参加された方々の作品を見ると、なんだか自分のはとってもちゃっちく感じてしまいます。
けれど、そんな事で悩んでいるヒマがあったら、もっと自分を追求しよう。

弱みを強さに変えた時、道は拓ける。

駒形先生、美術館の皆様、貴重な機会をくださってありがとうございました。

駒形克己+ONE STROKE

板橋区立美術館

2012年7月5日木曜日

超、上から目線


アニメ『宇宙兄弟』観てますか?

第13話で、人がなぜ宇宙へ行くのかというテーマについて、
宇宙飛行士の野口聡一さんが本人役で登場し講演されました。

それがすごく良かった。

「宇宙に人間が行くということは、
単に遠くの星に行くだけでなくて、

地上で僕達が今抱えてる問題を、
新しい視点から見て解くことができるんじゃないかな。

それが、僕達が宇宙に行きたい理由じゃないかな、と思います」

この台詞は、本人の言葉がベースになっているそうです。

上から目線なんて言葉も流行っていますか、
宇宙目線で物事を見ていると、
もっと上向きな考えが生まれるのかもしれませんね。


涙をこらえて空を見上げるのではなく、
空から世界を眺めてみる。