ぼくがウクレレを始めたきっかけは、
ジェイクシマブクロさんの演奏でした。
でも、ジェイクよりずっと前から活躍されている、
日系のウクレレの神様がいます。
オータサンです。
この度その貴重な演奏を聴けるときいて駆けつけました。
オータサンは桜の木でできたウクレレで、
日本の歌『さくら』を弾いてくださいました。
弾き方なのか楽器の個性なのか、まるで琴を聴いているかの様な、
素晴らしい音色にすっかり聴き惚れてしまいました。
でも実は、このウクレレは特別なウクレレだったんです。
ヘッドの部分には、戦時中原爆で被爆しながらも今も咲き続ける、
被爆桜の花びらが埋め込まれています。
それを作られたのは、ぼくの通うウクレレ教室の先生のご主人。
しいはらウクレレ工房さんです。
日本からハワイへの移民の間で育ったオータサン。
彼が日本の桜で作ったハワイの楽器ウクレレで、
日本の心の歌『さくら』を弾く。
これに凄いメッセージを感じずにはいられませんでした。
けれども当のご本人は、アメリカンジョークを連発し、
人懐っこい笑顔を振りまきながら、軽やかにプレイを楽しんでいました。
あんなおじいさんに、自分もなりたいものです。
最近よく耳にする国際人。
でも、これって決して単一に欧米化するって事じゃない。
欧米の文化を受け入れつつ、日本人として自国の文化を伝えられる。
クリスマスも正月もやる日本人気質って、意外とグローバルなのかも。
争いごとを起さないためには、まずお互いの文化を知り、認め合えばいい。
これは国だけじゃなく、地域や町、他人や家族でも同じじゃないだろうか。
それを、たった一本のウクレレから教わりました。
素晴らしい演奏を、ありがとうございます。
しいはらウクレレ工房
http://www.shiihara.net/
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